こんにちは、第七十四回目のレビューはグランドセイコー SBGD201です。
こちらは数少ないセイコーのコンプリケーションウォッチなどを専門に製作するマイクロアーティスト工房製です。
一部文字盤なども内製化するという世界でも希な工房です。
総合評価: 85点
(各項目25点満点)
デザイン: 22点
デザインはいたってノーマル。パッとみでは普通のグランドセイコーと差が無いように感じますが文字盤の凝った作りや専用ケースのバランスの取り方などは素晴らしいです。いかにも高い時計だと思わせない奥ゆかしさを感じる時計です。
外装: 24点
外装は軟らかいプラチナ950をザラツ研磨し、まったくゆがみの無い完璧な外装にしました。手間隙かけたケースは使うのがもったいなくなくなるほど繊細で上品です。
革ベルトもこの大きさと重さに耐えられるように通常よりも厚く丈夫に作っています。
厚みは13mmと実は厚くないです。このあたりは付け心地も考えて薄くしたのでしょう。また、重さも168gと通常モデルよりも20gだけの重量増に抑えています。
つけると感覚的に重く感じる気がしますが気のせいです。こういう見えないところの努力には頭が下がります。
ムーブメント: 24点
ムーブメントは192時間という超ロングパワーリザーブが魅力です。スプリングドライブは通常の機械式よりもゼンマイが持たないのですがこれをここまで伸ばすのは凄い技術です。また、スプリングドライブの特性上ゼンマイが満タンと空のときの精度差が無いというのは機械式では不可能なのでここは特筆すべきところです。
ムーブメントはシンプルながらルビーやブルースチールネジが綺麗に配置されていて綺麗です。もう少しコンパクトにできればベストでしたが香箱を3つもつむとこれぐらいは仕方がないですね。
コストパフフォーマンス: 15点
さすがに600万円という価格からは安いということはいえません。マイクロアーティスト工房製だとこの価格がスターティングプライスとなります。仕上げなども通常のグランドセイコーよりもさらに良くなっていて高級時計らしさがにじみ出ています。
こういう時計をさりげなく身につけるのはとてもかっこいいと思います。