こんにちは、第三百二十回目のレビューはザシチズン NC1000-51Eです。前作で爆発的な人気を博したモデルのフルモデルチェンジバージョンです。このモデルも前作と同じく評論家等からの評判が非常に良いモデルです。
総合評価: 90点
(各項目25点満点)
デザイン: 23点
デザインは初代モデルを踏襲したものとなっています。また、スモールセコンドの位置も絶妙です。(パテックフィリップやヴァシュロンコンスタンタンなどは昔の小さいムーブメントを使っていてケース径だけが大きくなってしまったことでスモールセコンドの位置がいまいちです。)
インデックスも太くさらに立体的なものとなっており高級感がさらに増しています。
外装: 22点
外装もシチズンの中でももっとも手間隙かかっています。相変わらずラグの処理は素晴らしいものがあります。全体的に直線の角をとっており非常に多角形な仕上がりになっています。外装に関してはグランドセイコーの白樺以上に手が込んでいます。
厚みは11,2mmとムーブメントの厚さの割には抑えてきました。前作の10,9mmと比べても日付ディスクを入れても0,3mmだけというのはケース自体も薄く作ってきたと思われます。
ムーブメント: 24点
グランドセイコーの9SA5と並ぶ国産最高峰のムーブメントといえます。このキャリバー0210は前作から耐磁性能を向上させ日付も付けたものとなります。
ムーブメントの仕上げも非常に良く、テンプも大きく精度の安定感は高いと思われます。公式にはクロノメーター程度の精度とはなっています。
ムーブメント自体の厚さが4mm以上あって耐久性は申し分ない反面拡張性に欠ける(さらに厚くなるため)のでこのモデルのGMTやクロノグラフはどのようにしていくのかシチズンの腕の見せ所でしょう。
コストパフォーマンス: 21点
前作がバーゲン価格だったこともありその比較で高く感じますがこのムーブメントと仕上げで88万円はお得感が高いと思います。スイス時計ではオメガのアクアテラ、ジラールペルゴのロレアートやブルガリのオクト、IWCのポルトキーゼなどとの比較(どれも100万円前後)になると思いますが外装に関してはザシチズンが頭一つ抜けたものとなります。
このモデルの最大の問題点はオーダーしても半年~1年は待たせられるということです。欲しい方は気長に待つことになりますがそれも楽しみの一つといえるでしょう。