こんにちは、第百十回目のレビューはグランドセイコー SBGW260です。
2021年の今年セイコー創業140年を記念して登場したモデルです。
初代グランドセイコーのデザインを踏襲したものとなります。初代の復刻としてはこちらで3回目でしょうか。毎回すぐに完売してしまっているぐらい鉄板モデルとなっています。
総合評価: 84点
(各項目25点満点)
デザイン: 24点
キングオブジャパンウォッチにして原点ともいえるデザインです。
60年以上たった今でも色あせることのない完成されたデザインです。
ロゴなんかも当時のものを踏襲しています。ただ、オリジナルの初期型は「GRAND SEIKOの」文字を彫り込んでいましたがこちらは立体的なものとしています。
外装: 21点
高度な磨きを施したゴールドケースと立体的なボックスサファイアクリスタルを薄いベゼルで押さえています。この辺りはデザインを忠実に再現するというのと高い技術力の両立を達成できました。
インデックスも18金になっており独特の質感も出ています。
厚みは10,9mmと手巻きということもあり薄く仕上げることが出来ました。
これが厚いとデザインも崩れてしまうので比較的薄くして良かったです。
ムーブメント: 22点
ムーブメントは手巻きの9S64です。特別調整ではないのは残念です。ここはハイビートではなく28800振動にしたのは正解だと思います(手巻クラシックな時計にハイビートは合わないと思うので)。
裏側の仕上げももう一つ上のプラチナモデル程ではありませんが焼きを施したテンパーネジ(青色のネジ)を配したり贅沢な作りとなっています。
また、ムーブメントの地板のサイドをしっかりと仕上げを施しており雲上ブランド比べても遜色のないレベルになっています。18金の板にセイコーの「S」マークもメリハリがあります。
自動巻きを手巻きにした場合、手巻き専用のモデルと比べて地板の仕上げなど綺麗なものが少ないのですがこのモデルに関しては自動巻き9S65とは地板受けのデザインを変えて3/4プレートを採用することで自動巻きを転用した手巻きモデルながら非常に美しいものとなっています。
この辺は流石グランドセイコーといったところです。
コストパフォーマンス: 17点
330万円という価格は世界で350本だけという希少性もありますがやはり高いと感じます。
今までの初代の復刻よりも高いですがムーブメントの仕上げもどんどん良くなっているのもあるので仕方がないところだと思います。
あと、ゴールドウォッチの最大の利点としてはステンレススチールの時計と違って修復が可能ということです。将来もし時計に欠け割れが生じても金なら修復が可能です。
メーカーで断られても宝石店経由でジュエリーの工房で修理することも可能です。
そういう意味でも一生ものとして考えるならこの価格と普遍性のあるデザインでお勧めできます。